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認知症の家族の施設選び ― 種類・費用・待機の実態・見学チェックリスト

公開: 2026年6月12日 / 最終更新: 2026年8月3日

編集: ninchisho.com編集部

先に、要点だけ

  • 施設探しの最初の一歩は、検索ではなくケアマネ・地域包括への相談
  • 認知症のケアが専門なのはグループホーム。特養は要介護3以上・待機ありが基本
  • 施設選びで後悔しないコツは「複数見学」と「退去条件・看取り対応の確認」

「在宅はもう限界かも」と思ったら

最初にやることは、施設の検索ではありません。ケアマネジャーか地域包括支援センターへの相談です。

在宅サービスの組み替え(ショートステイの増回など)でしのげる場合もありますし、施設に進むとしても、本人の状態・地域・予算に合う候補を一緒に絞り込んでくれます。家族だけで数十の施設サイトを見比べるより、ずっと早くて確実です。

主な施設の種類 ― ひと目で比較

費用は目安で、地域・施設により大きく異なります。

種類 主な対象 特徴 費用の目安(月額)
特別養護老人ホーム(特養) 原則 要介護3〜5 公的。終の住処になりうる。安いが待機あり 約6〜15万円
介護老人保健施設(老健) 要介護1〜5 リハビリして在宅復帰をめざす中間施設。原則一時的(数か月単位) 約6〜17万円
グループホーム 認知症の診断があり、要支援2または要介護1以上(要支援1は対象外) 認知症専門。1ユニット5〜9人で共同生活を送る。地域密着型で、原則その市区町村の住民が対象 約10〜20万円
介護付き有料老人ホーム 自立〜要介護 民間。介護体制が手厚い。入居一時金がある場合も 約20〜40万円+一時金
住宅型有料老人ホーム 自立〜要介護 民間。住まい+外部の介護サービスを組み合わせ 施設により幅広い
サ高住 主に自立〜軽度 バリアフリー賃貸+安否確認 賃料+サービス費

認知症の家族の場合、特に検討に上がるのはグループホーム(認知症専門・少人数の家庭的環境)特養(費用と長期安定)介護付き有料(早く入れる・手厚い)の3つです。

なお、特養は原則 要介護3以上ですが、要介護1・2でも、やむを得ない事情があれば「特例入所」が認められることがあります。また、所得が低い世帯では特養・老健の食費・部屋代が軽くなる補足給付があります(→ 認知症介護のお金 全体マップ)。

特養の「待機」の実態

「特養は何年も待つ」と言われますが、厚生労働省の2025年度調査(2025年4月1日時点)では、要介護3以上の入所申込者は約20.6万人。多く見えますが、施設の整備が進み3年前より約2割減っています。地域や施設によっては数か月で入れることもあれば、都市部では長く待つこともある、というのが実態です。

待機を前提にした動き方のコツ:

  • 複数の特養に同時に申し込めます(申込み自体は無料。早めに出しておく)
  • 緊急度(介護者の状況など)は入所判定で考慮されます。事情は申込書に具体的に書く
  • 待機中は老健(数か月単位)・ショートステイ・有料老人ホームでつなぐ方法があります。ショートステイは連続利用日数や介護保険で利用できる総日数に制限があるため、ケアマネが個別に組み立てます

入居までの流れ(5ステップ)

  1. ケアマネ・地域包括に相談し、候補の種類を絞る
  2. 資料を集め、2〜3か所以上を見学(本人と一緒に行ければなお良い)
  3. 申込み(特養は複数可。民間は仮押さえの条件を確認)
  4. 入居判定・面談・健康診断書の提出
  5. 契約・入居(民間は解約条件と、入居後3か月以内に契約解除または死亡した場合、実際に利用した日数分などを控除して前払金を返還する「短期解約特例」を確認)

見学チェックリスト ― この8つは必ず

パンフレットでは分かりません。現地で確認しましょう。

  • 費用の総額:月額+一時金+上乗せされる実費(おむつ代・医療費・理美容など)
  • 認知症ケアの体制(対応経験、夜間の見守り方)
  • 退去の条件(症状が進んだら? 医療依存度が上がったら?)
  • 看取りまで対応するか
  • 職員の様子(入居者への声のかけ方、表情、人数)
  • 入居者の様子(表情が穏やかか、放置されていないか)
  • 医療連携(協力医療機関、夜間・急変時の対応)
  • 家族の通いやすさ・面会のルール

迷ったら、「職員が入居者にどう声をかけているか」を見てください。施設の質がいちばん表れる場面です。

よくある質問

Q. 施設に入れるのは「見捨てること」でしょうか?

違います。専門職による24時間のケアは、家族には物理的に提供できないものです。施設入居後も、面会や外出で家族にしかできない関わりは続きます。在宅で共倒れになるより、本人にとっても良い選択になることが多くあります。

Q. 本人が「施設は嫌だ」と言います。

突然の話は誰でも拒みます。ショートステイやデイサービスで施設の環境に慣れる、見学に「ついでに」立ち寄る、など段階を踏むのが現実的です。本人の気持ちの聞き取り方は、ケアマネにも相談を。

Q. 民間の紹介サービスは使っていい?

無料の紹介会社は施設からの手数料で運営されており、紹介対象が契約施設に限られる点は理解した上で使いましょう。当サイトは特定施設の紹介・仲介はしません。公的な介護サービス情報公表システムでは、掲載対象となる介護サービス事業所の情報を検索できます。

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※本記事は一般的な情報提供です。種類の区分・費用・入居条件は地域や施設、制度改正により異なります。詳しくはケアマネジャー・各施設・市区町村にご確認ください。

参考・出典

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