まず、正直にお伝えします
認知症を確実に防ぐ方法は、いまのところありません。それでも、世界的な医学誌 The Lancet の委員会(2024年)は、運動不足を含む14の「変えられるリスク要因」に対処すれば、認知症の約45%は予防または発症を遅らせられる可能性があると報告しています。
その中心は運動ですが、ほかにも、毎日の生活のなかでできることがあります。「やらなければ」と気負わず、できそうなことから一つで十分です。
今日からできる、生活習慣の工夫
食事をととのえる
特定の食品だけで防げるわけではありません。大切なのはバランス。野菜・魚を意識し、塩分・糖分のとりすぎを控える――結果として、高血圧や糖尿病といった、認知症にも関わる生活習慣病の予防にもつながります。
ただし、高齢の方は「制限」しすぎないことも同じくらい大切です。食が細くなって体重が減り、筋力が落ちる(低栄養・フレイル)と、かえって心身が弱ります。とくにたんぱく質(肉・魚・卵・大豆・乳製品)をしっかりとり、やせ過ぎを避けること。「減らす」ことより「しっかり食べて動く」を基本に考えてください。
お酒は控えめに、たばこはやめる
過度の飲酒と喫煙は、いずれもリスク要因として挙げられています。減らすこと・やめることに、遅すぎることはありません。
睡眠を大切にする
よく眠ることは、脳の健康と深く関わっています。眠りの質が気になるときは、生活リズムを整えることから。
人とのつながりを保つ
社会的な孤立も、リスク要因の一つです。人と話す、外に出る、役割を持つ――誰かとつながっていることが、心と脳を守ります。
聞こえのケア
難聴は、対処できるリスク要因として注目されています。聞こえにくさを感じたら、早めに相談し、必要なら補聴器を。会話やつながりを保つことにもつながります。
生活習慣病を管理する
高血圧・糖尿病・コレステロール(LDL)の管理は、脳の血管を守ります。健診を受け、治療が必要なら続けましょう。
転倒(頭のけが)を防ぐ・見えるをケアする
近年の研究では、頭部のけがや未矯正の視力低下もリスク要因に挙げられています。家の中の段差をなくす・手すりをつけるなどの転倒予防、そして定期的な眼科受診・メガネの調整も、できることのひとつです。
大切なのは「責めないこと」
これらは「リスクを下げる可能性」の話であり、やっていなかったから発症した、という話ではありません。認知症になった人や、その家族を責めるためのものでは決してありません。できることを、無理のない範囲で。それで十分です。
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※本記事は一般的な情報提供であり、医学的アドバイスではありません。持病のある方は、生活習慣の改善について、かかりつけ医にご相談ください。
参考・出典
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