先に、要点だけ
- 認知症と診断されると、運転免許は原則「取り消し」(道路交通法)。診断された段階で運転はやめましょう
- 75歳以上は更新時に認知機能検査。「認知症のおそれあり」なら医師の診断が必要
- 頭ごなしの説得は逆効果。第三者(かかりつけ医・#8080)を頼り、代わりの移動手段とセットで
家族が必ず悩む、運転の問題
「まだ運転している親が心配」「でも、本人は手放したがらない」――認知症と運転は、家族にとって本当に難しい問題です。事故が起きてからでは遅い一方、運転は本人の生活や自尊心に深く関わるため、強く言うほどこじれがちです。まずはしくみを正しく知ることから始めましょう。
なお、認知症と診断された場合、診断された段階で運転はやめるのが原則です(後述のとおり法律上も免許は原則取り消しになります)。検査や手続きを待つ必要はありません。
75歳以上の「認知機能検査」
75歳以上の方は、運転免許の更新時に 認知機能検査を受けることになっています。記憶力などを調べる検査です。
- 2022年5月の法改正により、判定は「認知症のおそれあり」「認知症のおそれなし」の2つになりました。
- 「認知症のおそれあり」と判定されると、医師の診断書の提出が必要になります。
- さらに、75歳以上で過去3年間に一定の違反歴がある人は、教習所のコースで実際に車を運転する「運転技能検査(実車試験)」を受け、合格しないと更新できません。
認知症と診断されたら、免許はどうなる?
道路交通法では、医学的に認知症と診断されると、運転免許は原則「取り消し」となります(症状や回復の見込みによっては、一定期間「停止」となる場合もあります)。これは法律で定められたしくみです。
つまり、認知症の診断は、運転をやめる区切りになります。診断された段階で運転は中止し、手続きや今後について主治医にも相談しましょう。
自主返納という選択
更新や検査を待たず、自分の意思で免許を返す(自主返納)こともできます。
- 返納後(または失効後)は、運転経歴証明書を申請できます。5年間有効で、運転免許証に代わる本人確認書類として使えます。
- 自治体や事業者によっては、返納者向けにバス・タクシーの割引などの特典を用意している場合があります(地域により異なります)。
家族の関わり方
「危ないから運転をやめて」と正面からぶつかると、反発を招きがちです。
- 頭ごなしに否定しない。本人の不安やプライドに配慮を。
- 第三者の力を借りる:かかりつけ医や、家族以外の人からの助言が効くことがあります。運転の不安は、警察の安全運転相談ダイヤル「#8080(シャープハレバレ)」でも相談できます。
- 代わりの移動手段を一緒に考える:「運転をやめる」だけでなく「どう移動するか」をセットで。
- タイミングを大切に:一度で説得しようとせず、繰り返し、穏やかに。
安全と、本人の気持ち。その両方を大切にしながら、地域包括支援センターや主治医にも相談して、進めていきましょう。
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※本記事は一般的な情報提供です。制度の詳細や手続きは、お住まいの都道府県警察・運転免許センター、主治医にご確認ください。
参考・出典
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